映画ファンのための集いの場、ナイト・ミュージアム・シネマ vol.2 を開催しました

2月18日(日)に、中島西のアートギャラリー「FIXA(フィクサ)」にて、映画館のない岡山県北部で、大画面で、大きな音で映画を楽しみたいという映画ファンが集まる映画鑑賞会、ナイト・ミュージアム・シネマ(通称NMC)の第2回目を開催しました。
那岐山を背に建つギャラリーFIXA

今回は海外の3人の監督が日本の「東京」を題材に撮影したオムニバス作品『TOKYO!』を上映しました。

日本の象徴的な場所である「東京」に対して、それぞれの監督が特徴的な視点・手法を用いて描く東京の姿は、三者ともに寓話的・SF的に誇張して描くことで、より強い形で鑑賞者に現実の東京を突きつけるような、そんな作品群でした。

わかりやすい起承転結のあるタイプの作品ではありませんでしたが、ストーリーを追いかけるだけでなく、1カット1カットに込められた意味を考えながらみなさんが鑑賞を楽しんでいるのが印象的でした。

その後、司会に平田オリザさん主宰の青年団の女優でもある申瑞季さん(シン・ソゲさん。ナギカラメンバーである菅原直樹さん主宰の劇団OiBokkeShiの作品「カメラマンの変態」に出演)を迎えて、第1回でトークを行っていただいた映画監督の深田晃司監督(5月にディーン・フジオカ主演の映画『海を駆ける』が公開!)と『TOKYO!』の中の作品の一つ『メルド』(レオス・カラックス監督)にアソシエイト・プロデューサーとして関わった大野敦子さんとのトークイベント開催し、上映作品についてなどの話をしていただきました。


左から申瑞季さん、大野敦子さん、深田晃司監督

「海外監督が日本を描いた作品だと、一昔前の時代錯誤なイメージの日本を描きがちだが、同時代的に描けていて感心した」というようなお客さんからの声もあり、深田監督と大野プロデューサーは質問や感想に丁寧に答えてくださっていました。

またトークの時間には、素敵な場所を提供してくださったアートギャラリー「FIXA(フィクサ)」のオーナーである花房徳夫さんが焼いたパウンドケーキとコーヒーが振る舞われ、映画のことを思い出し、考えながらコーヒーとケーキを楽しむというとても贅沢な時間になりました。


おいしいコーヒーとパウンドケーキを堪能しながらトークを聞く贅沢な時間

芸術表現の中でも、多くの人で、1つの物語を同じ時間の中で共有できる映画は、上映会を行いたいという想いがあればどこの場所でも行えると感じました。
花房さんの想いの詰まった、自分の手で造り上げた素晴らしい場所で上映できたこと、またこういった場が奈義町にどんどん増えて、映画文化がもっと広まればと思いました。

(遠山)