「みんなのおうちぽっかぽか」で視察研修に行ってきました!

ナギカラの寺坂です。

「みんなのおうちぽっかぽか」で2月24日、浜松市にあるクリエイティブサポートレッツさんに視察研修に行ってきました。

NPO法人クリエイティブサポートレッツさんは、人間が本来もっている「生きる力」「自分を表現する力」を見つめていく場を提供し、様々な表現活動を実現するための事業を行い、全ての人々が互いに理解し、分かち合い、共生することのできる社会づくりを行うことを理念に掲げ、2000年4月に創設されました。現在は、放課後等デイサービス・生活介護・就労継続B型・自立訓練の4つの事業を柱に運営されています。

今回は、ツアー企画などに代表される、様々な表現活動をするための事業を行われているレッツさんの理念や思い、環境設定や具体的な取り組みなどをお聞きしたり、また直接利用者さんとふれあったり、交流をさせていただくことで、今後のぽっかぽかの活動をさらに充実させることができたらと、実際にレッツさんが企画されているツアーに参加させていただくことになりました。

当日は、「タイムトラベル100時間ツアー」という看板を持ったスタッフさんと利用者さんが浜松駅まで迎えに来て下さり、車で、今回訪問させていただいく「アルス・ノヴァ」という施設へ送迎してくださいました。

施設に到着後は、まず送迎をしてくださった山森さんから、今回のツアー企画の概要について、説明を受けます。

理事長の久保さんがおっしゃるには、利用者のやりたいことや、取るに足らないことでもその人が熱心に取り組んでいることを、活動の軸にされているとのことで、利用者の方は基本的に1日自由に好きなように過ごされているそうです。

その中で、このツアー企画で大事にされているのは、ここで流れている時間や利用者が何を見ているかを体験したり、まず知ってもらうことだということで、このガイダンス終了後は、ツアー参加者もどこの場所でも好きに過ごしてくださいとおっしゃいます。

ぽっかぽかの視察参加者はみんな驚き、1日どうやって過ごそうかと思った、と話していました。
ガイダンス終了後、3階建ての施設内を案内していただきました。

1階部分には利用者とスタッフの方がたくさんおられ、それぞれやりたいことをされています。

2階の1室にはドラムやエレクトーンやギターなど、いろんな楽器がたくさん置いてあります。しかもどの楽器も使いこまれていて、ガムテープで補修してあるものも少なくありません。

3階部分は放課後等デイサービスを利用されている、子ども達のお部屋ですが、壁中空きスペースがないくらい、全面に何か書いてある壁と、足の踏み場も無いほど、やぶりちぎられた新聞紙や広告の山。

その壁や部屋を見た時、まずいつも少しのことで子どもを怒ってしまっている自分の心の柔軟性の無さを感じ、当たり前が当たり前じゃないことについて、考えさせられました。

 

昼食時間でもあるので、どこのお部屋で誰と食べてもいいとのことでしたので、それぞれいろんなお部屋で、初めてお会いする利用者の方と少しずつやりとりをしながら、昼食をいただきました。

昼食が終わると、いきなり2階の楽器がたくさんある部屋から、大音量が!

みんなで駆けつけてみると、スタッフと利用者の方のセッションが始まっています。

スタッフの方のドラムに合わせて、利用者の方が気持ちよさそうにギターを弾いています。しかも左手はコードを押さえるわけではなく、適当に弾いているのですが、それがとても様になっていて、もう出来上がっています。

しかもびっくりしたのは、どうやって時間を過ごそうかと言っていた、ぽっかぽかのスタッフが普通に他の楽器を弾いたり、叩いたりして、みんなとのセッションにとっても盛り上がっているのです!
その様子には驚かされましたが、そのどんな状況でも柔軟に楽しめるスタンスは、さすがぽっかぽかスタッフだな、とたのもしくも思えました。

この日は、最初から私達を盛り上げてくれた、松元君という利用者の最後の利用日であり、送別会をされるということで、そこに私たちも参加させていただきました。

スタッフの方のピアノ伴奏でラジオ体操が始まり、松元君が台にあがり、みんなの前でラジオ体操を先導して、盛り上げます。その雰囲気が何とも暖かく、とても和ませてもらいましたし、こういう場にツアー参加者も当たり前に参加させてもらえることが、レッツさんならではなんだろうなと感じました。

最後にスタッフの方と一緒に1日の振り返りに参加させていただきました。

その振り返りの仕組みがおもしろく、1日関わった利用者について、私達参加者もスタッフの方も一緒になって、一人一人について、コメントを書き留め、それについて情報共有するのです。

そのことで、それぞれの利用者の方と関わらせてもらった実感がすごくわきました。

この施設を見せていただいて驚いたことは、利用者とスタッフがどちらがどちらなのか、はっきりわからないことです。

それ程自然にみんなが過ごされているのですが、その中でも利用者の方のフォローを自然にさりげなくされているスタッフの様子に、利用者の方をありのまま受け止めているんだなと感じました。

 

このクリエイティブサポートレッツさんの視察を通して、私達が今まで感じてきたことの概念があっさりと覆され、当たり前が当たり前ではない世界を体感することができました。

保護者の立場ではなかなか割り切れないところもありますが、まずぽっかぽかの利用者がありのままでいられる、やりたいことができる、そんな暖かい居場所になるよう、スタッフ一同気持ちを新たに、ぽっかぽかで楽しく活動していきたいと感じた、中身の濃い1日でした。

 

※追記
認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ理事長の久保田さんが、「表現未満、実験室」ほかの成果により、平成29年度(第68回)芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞されました!